明年1月24日に春秋座で行われる
デュークエイセス結成60周年記念コンサート」は
文字通り60周年のスタートとなります。
メンバー4人のうち、3人が結成以来
変わっていないというのは貴重ですね。
夫婦だって結婚50年で金婚式ですから、
60年一緒に活動してきたのは奇跡としか思えません。

お一人は3代目ですが、
これとて逆に良くぞうまくやっていると感心してしまいます。
あの ダークダックスも60周年をもって
4人での活動を停止しました。
健康の問題、音楽に対する姿勢の問題、相性の問題、
これら全てがクリアされないと60年間 長続きは出来ないでしょう。
ダークダックスが1951年、デュークエイセスが1955年、
ボニージャックスが1958年の結成ですが、
どちらも男性4人の 編成でしのぎを削ってきたのも、
長続きにプラスしたようです。

ダークダックスが慶応のワグネルソサエテ出身、
ボニージャックスが早稲田のグリークラブ出身という
アマチュアからスタートしたのに対し、
デュークエイセスは当初からプロという感じでした。
特にジャズや黒人霊歌を歌わせたら、
そのリズム感やハーモニーは群を抜いていました。

しかし、デュークエイセスが人気を勝ち得たのは
日本語で歌ったCMの数々や
永六輔といずみたくのコンビで作られた、
にほんのうたシリーズでした。
皮肉なものですね。

特に「いい湯だな」(群馬)、「筑波山麓合唱団」(茨城)
「女ひとり」(京都)、「フェニックスハネムーン」(宮崎)などは、
ご当地ソングのヒット作となりました。
今回の京都公演に際しては、
やはり「京都大原三千院、恋に疲れた女がひとり・・・」の
「女ひとり」が欠かせないレパートリーでしょう。
何しろこの歌がヒットしてから、
京都を一人で旅行する女性が急増したという話が伝わっていますからね。
当時のそんな女性たちが、春秋座に足を運んでいただけるとうれしいのですが。
ほかにも、「日本の叙情」をたっぷり味わっていただける曲目満載ですので、
ぜひ京都で旅情を満喫していただきたいと思います。

                                         達人の館プロデューサー橘市郎