昨日、日本各所で行われた
法案反対のデモはインパクトがありましたね。
一切暴力のない整然としたデモは、
如何にも日本的で気持のいいものでした。
これだけの訴えかけに、首相が
馬耳東風というわけにはいかないでしょう。
来週の日曜日には、さらに参加者が増えることを期待しています。
後で後悔しないためにも、
できるだけの声を あげたいものです。

ところで、10日ほど前に朝日新聞に載った
ノルウエーの社会学者ヨハン・ガルトゥング博士の
インタビュー記事を読まれた方はいらっしゃいますでしょうか?
私は不勉強で博士の著作を読んでいなかったのですが、
おっしゃっていることが、私がこのブログで書いていることと
近いのにびっくりいたしました。
もちろん、造詣の深さや専門的な言い回しは違うのですが、
例えばこんなことを言っておられます。

日本は第9条憲法を安眠枕としているだけでなく、
 国連の場で各国が9条を取り入れるよう働きかけるくべきである。

私の言う「積極的平和主義」と
 安部首相の言う武器や派兵による「積極的平和主義」とは違う。

領土問題は100パーセント
 どちらのものと言っていては解決しない。
 ことによっては共通の土地としてお互いが
 共同で管理するのも手段として考えられる。

要は、あくまでも武力ではなく会話(外交)によって
平和を実現していくべきという趣旨です。
博士は、実際に戦争をやめさせるために仲裁の労を取り、
成果も挙げています。
こういう考えを持っている人がどんどん出て来てくれるといいですね。

それにしても、「日本国民の命と安全を守る」と言いきり、
憲法違反の疑いを持たれているこの法案を
強引に通していい筈がありません。
この法案が相手を刺激して、
かえって「日本国民の命と安全」を
脅かすことになるとは思わないのでしょうか?
日本の強みはソフトな外交、
ソフトな平和戦略が素直に受け入れられる立場にあるということです。

こうむった痛手を実感し、
平和憲法を70年 守ってきた実績があるからです。
何としてもこの法案は通してはいけません。
日本人が如何に平和を希求しているか、
世界に対しアピールする意味でも、このデモ運動は有効だと思います。 
(達人の館 代表 橘市郎)