昨年、京都南座での公演を見て絶賛した
OSKのレビューを今度は大阪の松竹座で見てきました。

第1部が和物で、第2部が洋物という構成は同じでしたが、
第2部の構成・演出・振付が
名倉加代子さんというのが、私を引きつけました。
名倉さんには日劇でも何度か振付をお願いしていましたし、
私がプロデュースをした峰さを理さんのコンサートや
「グインサーガ炎の群像」というミュージカルでも
センスのある振付をしてくださいました。

私と名倉さんは同い年ということもあり、
いつもお互いに「頑張ろう」と声を掛け合っていました。
名倉さんがご自分のお弟子さんたちと始めた
ジャズダンスの公演が年々回数が増え、
ついには青山劇場で何千という
お客様を集めるようになったのを見た時には
我が事のように喜んだものです。

ご自分でも若々しい踊りを披露していたので、
どれだけ刺激を受け励まされたか知れません。
宝塚でもいくつかの名場面を作っている名倉さんが、
OSKの公演に参画されたのは素晴らしいことだと思ったのです。

私は期待に胸膨らませて着席しました。
第1部の和物は遊郭や火消しの江戸風俗を
浮世絵風に見せ、美しいものでした。
夢と現実を織り混ぜた演出でしたが、
いまひとつドラマ性が希薄だったような気がします。
レビューにドラマを求めるのは酷なので、
なまじストーリーを感じさせない方が良かったかも知れません。

第2部はさすがで、スピー ドと迫力に満ち溢れた楽しいものでした。
出演者たちは水を得た魚のように溌剌と踊り歌っていました。
92期生といわれる新人たちも、ベテランに臆することなく実力を発揮。
これが新人? と思わせる健闘振りでした。
養成所で鍛えられたというより、
ある程度キャリアのあるダンサーが参加していたのかも知れませが、
それはそれでひとつの行き方だと思います。
これくらいのレベルであれば、見た人は必ず満足するはずです。
後は、如何にしてレビューを見たことがない人を劇場に引き込むかですね。
BSでもいいから、テレビで舞台中継をやってもらったり、
ニュースで流れたりすれば違うと思うのですが。

この問題は私にとっても、ひとつのテーマです。
今後もレビューの楽しさを声高に宣伝させてもらい、
OSKを影ながら応援していくつもりです。
さて、5月21日に開催される
「江藤 ゆう子 昭和を歌う―番外編―」はお陰さまで
14時の回、17時の回共に完売となりました。
厚く御礼申し上げます。

23(土)の「夏山美樹 京都初コンサート」の前売りも好評で、
いいスタートが切れました。
何分にも、60名というキャパシティです。
早めのお申し込みをお待ちしております。
映画音楽やスタンダードを中心としたプログラムは
きっと皆様を楽しませてくれることでしょう。

(達人の館  代表 橘市郎)