少し前になりますが、5月13日にシャンソン『恋心』の作詞で知られる
永田文夫さんの追悼コンサートに行ってきました。
名古屋で活躍しているシャンソン歌手、なかにし陽子さんから
突然電話があり、急に行けなくなったので
ぜひ代わりに行ってほしいと言われたのです。
料金はすでに払っているので
当日、受付に行ってくれればいいということでした。

なかにし陽子さんは一昨年春秋座で行われた
アルゼンチン・タンゴのコンサートでゲスト出演してくれた方です。
「本当は私が行きたいコンサートなんで、
まちがいなく楽しんでいただけると思います」とのことでした。
当日、会場のウェスティン都ホテル京都に行くと会場は超満員。
プログラムを見ると永田文夫さんに縁のある
16人余りの歌手が出演しているので、
シャンソンの好きな方にはこたえられないコンサートだったようです。

しかも、出てくる歌手の方が皆さん個性的で、歌の上手い方ばかりでした。
中でも川島豊という男性歌手は、
容姿も声も抜群で圧倒的な迫力がありました。
休憩の時、その川島さんが私の座っているテーブルに見え
右半分のお客様に挨拶して行きました。
どうも私の右隣のお二人がご両親だったようです。
隣に座っていた男性に「失礼ですが川島豊さんのお父様ですか?」
と話しかけると「はい」という返事が返ってきました。
私はここぞとばかり、息子さんを褒め称え名刺を渡しました。
自己紹介をし「息子さんはクラシックを勉強されていましたね?」
というとお父様は「はい、音楽大学で」とおっしゃいました。
「どちらの?」とたたみかけると
「上野の国立芸大です」という返事が返ってきました。
彼はやはり只者ではなかったのです。

劇団四季に入ったもののすぐ辞めて、
独立独歩この世界で20年余り歌っているようでした。
私の好みの歌手がまた一人現れたようです。
この会にはベテランの瀬間千恵さんも出ていらっしゃいました。
彼女は、私が30代の時に作詞した『パパが残したもの』という曲で、
東京音楽祭の上位5位に入賞したのです。
作曲の筒井広志さんも20年以上前に亡くなり、
瀬間さんとは40年近くお会いしていませんでした。

終演後、会場の出口でお客様を送り出していた瀬間さんに声を掛けたところ、
彼女はすぐ思い出してくれました。
思わぬ再会に、なかにし陽子さんに感謝せずに入られませんでした。
と、そこへ川島豊さんが両親と共に現れ、挨拶を交わすことがで来ました。
これがご縁というものなのですね。
いつの日か川島豊さんとご一緒できる事を楽しみにしていたいと思います。
人生こういう偶然が起きるのが何ともいえないですね。
なかにし陽子さんありがとうございました。
なかにしさんともまた何かごいっしょしたいです。

(達人の館 代表 橘市郎)