嵐のような引越しをし、川越塔子さんのリサイタルを終えたと思ったら、
もう4ヶ月が過ぎていました。
年々年を取るにつれ、日々の流れが速くなるといいますが
全くその通りだと思います。
もう1年の3分の1が過ぎたと思うと唖然としてしまいます。

久しぶりにゆっくり新聞に目を通してみると、
安倍1強といわれる政治の世界では、野党がいくら抵抗しても、
与党の思惑通りに物事が決まっていくように思われます。
「共謀罪」の件にしても「加計学園」の件にしても、
結局は強行採決で決められたり、うやむやにされてしまうのでしょうか。
反対意見が全く無視される恐ろしさ、
ひとつの方向に向かって転げ落ちてゆく危険。
そういったものを過去の経験から感じ取っている私のような高齢者が、
伝えないといけないと思いつつ、無力感に襲われる毎日です。

一方で、将棋の藤井四段や卓球の10代選手の活躍を見ていると、
日本の明るい未来が見えて来るような気がしてきます。
彼ら彼女たちの共通点は、自分が持っている才能を自ら感じ取り、
目標に向かって貪欲に努力していることでしょう。

政治や経済は人にとって、重要なファクターには違いありませんが、
文化やスポーツの世界に見られる夢と希望の存在は生きる力を与えてくれます。
私が関わっている仕事もそういう風に貢献出来たらいいなあと思います。
結局自分に出来ることを精一杯やれということなんでしょうね。

(達人の館 代表 橘市郎)