今度の日曜日、10月22日はいろいろ立て込んでいて大変です。
「衆議院選挙」「時代祭」「鞍馬の火祭り」、
そして「ヴェルディ・サロン・ライヴ」。
中でも、今度の選挙は大事な大事な選挙です。
投票率が下がらないよう心から願っています。

私も、以前は政治について結構、書かせていただいていました。
ところが今年の春、東京に住んでいる3女と電話で話している時
「パパ、時々政治的な意見を書いているけど
パパのような仕事をしている人は
余りそういうことに触れない方がいいと思うよ。
パパが企画したものを見てくれている人たちだって
いろいろな意見を持っているんだから」と言われました。

「そうか。パパがいいと思ってやっていることを見たり、
聴いたりしてくれている人が、
政治的に違う意見を持っていたら
いい感じがしないかも知れないね」。
私はその時は素直にそう思いました。

音楽や演劇を愛してくれている人には、
政治的な意見は目障り、
耳障りかもしれないと思ったのです。
暫く私は意識して発言を控えていました。
しかし、投票日が近づき、情勢予測が報じられる度に
「危ないぞ!」
と思わずには居られないのです。

72年前敗戦を味わい、
2度と戦争をしてはならないと
誓った人たちがどんどん減ってきています。
「のどもと過ぎれば熱さ忘れる」どころか
「熱さ」を経験してない人たちが多くなってきています。
再び戦争が起こったら、今度は間違いなく核戦争になります。

たった2発の原子爆弾で広島と長崎が
あの惨劇に見舞われましたが、
今度はどれだけの核爆弾が使われるか分かりません。
ひとたび戦争が始まったら勝ちも負けもありません。
人類が破滅に向かいます。
戦国時代の戦争とは違うのです。
今も行われているアフリカ大陸での紛争とも違います。
とにかく戦争が始まらないように、
辛抱強く交渉を重ね
お互いに歩み寄る努力をしなければなりません。

なかなか交渉の成果が挙がってこなかったのも事実です。
しかし、戦争に至らずに来たことも
評価しなければいけないと思います。
指導者が感情的に熱くならず、
冷静に対処してくれることを願わずに入られません。
如何にして戦争を回避し、
貧しくとも平和な日々を実現していくかが
為政者の肩にかかっています。

この世界の危機は
戦前の日本に立ち返るような動きでは決して乗り切れません。
日本の平和憲法は、勝った方も負けた方も
2度と戦争をしてはならないと言う深い反省の元に生れました。
決して押し付け憲法とは違うと思います。
この、平和憲法を今の世界情勢に生かさない手はありません。
戦争に向かうのではなく、
戦争を避ける道を模索する政治家の出現を切に願っています。

(一般社団法人 達人の舘  代表 橘市郎)