12日(土)と10日(日)は連日大阪でした。
日はもと四季の沢木順さんからのお誘いで
心斎橋の大丸14階にあるホールに行って来ました。

「ハートフル・クリスマス・コンサート」という
ショー形式の楽しい催物でした。
何でも同時期に年連続でやっているとのこと。
地元の歌手、ダンサーに
達者な子供たちが大勢出て盛り上げていました。
中でも圧倒的な存在感を示していたのが
今年83歳になられた宝田明さんです。
もちろん往年のつややかな声とは行きませんが、
味わい深い説得力のある歌唱はさすがでした。

実は、私も沢木さんも45年も前に宝田明さん主演の
「ファンタスティックス」というミュージカルに参加して
北海道などの巡業を共にしていたのです。
私は当時演出補でしたが、それ以来演出家として、
プロデューサーとして長いお付き合いが続いています。

沢木さんが尊敬する大先輩を立てながら
ショーを盛り上げている姿はとても美しいものでした。
10日の日は、イタリア文化会館―大阪が主催する
シチリアを特集した催しに参加して来ました。
グランフロント大阪内のナレッジシアターで行われた
シチリアの歌コンサートでした。
まあ、大阪の活気というか煩雑さの凄まじいこと、
東京の比ではないと思いました。

実はこのコンサートで魅力的な歌を聴かせてくれたのが、
昨年の12月、春秋座オペラでカルメンを演じてくれた藤井泰子さんでした。
美貌に磨きをかけた藤井さんが歌うシチリアの歌は
哀愁に満ちた心打つものでした。
中にはフェルッチョ・タリアヴィーニの名唱で知られる
「アムーリ・アムーリ」も入っていました。
オペラ「カヴァレリア・ルスチカーナ」の舞台になった
シチリアの風土が伝わってくるようなコンサートでした。

来年11月の
春秋座オペラ
イタリア文化会館—大阪との共催を模索しています。
やはりイタリア・オペラを上演する際には、
年間を通じてイタリア文化の普及に努めている
文化会館の業績を高く評価しなければいけないと思っているからです。
実現するといいですね!

(達人の舘 代表 橘市郎)