少し古くなりますが、411(水)に大阪新歌舞伎座に行って来ました。
親友の水谷幹夫さんが演出する
「花盛り四人姉妹~吉野まほろば物語~」の
舞台通し稽古を見る為です。
藤あや子、石野真子、藤原紀香、三倉菜奈の四人姉妹が織り成す
人生模様は水谷さんが前にも演出した名作と言っていいもの。
芝居経験の浅い四人を上手く生かした職人芸はさすがでした。
特に長女を演じた藤あや子さんの緻密な演技は見事で、
今後は女優としても、いい結果が期待できるものでした。
商業演劇特有な華やかさは新劇とは違う風情がありますね。

稽古が終わり、駄目出しのため集まってきた役者の中に、
見覚えのある人がいました。大沢健さんです。
彼は20年以上前に「グイン・サーガ 炎の群像」と言う
ミュージカルに10代の王子役で出演してくれていました。
正しく久しぶりの再会に思わず声を掛けずに入られませんでした。

彼は一瞬ポカンとしていましたが、
名前を告げると数秒たって「ああっ!」と言いました。
名刺を渡したので今は思い出していると思いますが、
お互いに20年会わずに居ると変わるものですね。
ちなみに今回の大沢さんの役柄は三倉さんの夫役でした。
10年一昔と言いますが、20年は何というんでしょう? 

*

14
(土)は京都府立文化芸術会館に行き、
14時開演の「舞踊集団菊の会公演 日本のおどり 陽春に舞う」を見て来ました。
私は不勉強にも菊の会の存在を知らず、
案内をいただいて初めて出かけて行ったのです。
パンフレットを見る限りでは、かなり頻繁に活動しているようでした。
余り期待しないで開幕を待っていると、定
刻に大音響とともに緞帳が上がりました。

オープニングは女性6人による群舞「桜花」でしたが、
これが一糸乱れない踊りなのです。
次の男性人と女性人による「縁は周る」も切れのある踊り。
私は「これは本物だ!」と思いました。
そして、リーダーの畑聡さんが太郎冠者を演じる狂言舞踊「釣り女」になると、
すっかり観客を狂言の中に引き込んでしまったのです。

部の「おどり風土記」は民謡あり,太鼓あり、大群舞ありで、
一気にフィナーレへと突き進みました。
日舞のショーにありがちな幕間があったり、
空白があったりすることなく、
フィナーレの総踊りに向かって行くテンポは
かつての日劇を思い起こさせました。
こういう日本物のショーは久しぶりに見たような気がします。

畑さんを始めとするみなさんの奮闘振りに、
改めて拍手を送りたいと思います。
こういうグループを知らなかった自分を、
恥ずかしいと思ったのも事実です。

モダンなショーはあちらこちらで見かけますが、
元来日本物のショーはこうあるべきだと思ったのです。
畑さんには、若いメンバーを増やしつつ
この伝統を守って行って欲しいと思います。

(一般社団法人 達人の館  代表 橘市郎)