このところいじめが原因の事件が毎日のように報じられています。
日本人はいつからこういうことに悩まされるようになってしまったのでしょう。
私の小学校時代はもう70年以上前になりますが、実に仲のいいクラスでした。
東京の京華小学校といって中央区八丁堀にあった公立小学校で、
担任の小松周一先生は6年間同じだったのです。
生徒たちは一つの家族のように温かく、
先生の人柄は生徒に染み渡っていました。
それが証拠に私たちの同窓会は今でも続き、
年1回の集まりには10人くらいの老人がやって来ます。
京都に引越した私は、ここ2、3年は出席出来ずにいますが、
必ず毎回、案内や集合写真が送られて来ます。
もちろん6年間同じ担任などは、今は考えられませんし、
偏りを心配される方もいることでしょう。
でもあの幼友達は本当に温かかったと思います。
要は先生の人柄なのでしょうか。
今年は何とか私も東京に行って、あの仲間たちに会いたいものです。

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少し先の話になりますが、今年の春秋座オペラは10周年ということもあり、
趣を変えてこれまで春秋座オペラに貢献してくれた出演者で
ガラコンサートをやることになりました。
その中の一人、テノールの笛田博昭さんはその後進境著しく、
今年のNHKニューイヤー・オペラ・コンサートでは
抜群の歌唱を披露してくれました。
この笛田さんを指導してくれたのが、
往年の名テナー五十嵐喜芳さんのお嬢さんであり、
昭和音楽大学教授の五十嵐麻利江さんです。
麻利江さんは笛田さんのスケールの大きさに
イタリア人的なテノールとよく言っていました。
現在売れっ子になった笛田さんには春秋座出演が難しいと思われましたが、
麻利江さんと笛田さんのご好意で実現いたしました。
あの声が春秋座で聴けると思うと今からワクワクしてしまいます。
他にもお馴染みの素晴らしい歌手たちの出演が決まってきています。
本番日は今年の9月21(土)、ぜひ楽しみにしていて欲しいと思います。

(一般社団法人 達人の館 代表 橘市郎)