テレビをつけても、新聞を開いてもコロナ、コロナの記事で一杯ですね。まさに世界中がコロナの脅威におびえています。
状況が毎日毎日悪化していく感じで誰もが暗い気持ちになっています。こんな時に思い出すのがドリス・ディが歌って大ヒットした「ケ・セラ・セラ」という曲です。当時は「先のことなど判らない。ケ・セラ・セラ」という歌詞を聴いて、随分無責任な歌詞だなと思っていましたが、今はその通りだなと共感しています。どんな事態になろうとも先のことなど誰にも判らないのです。
競馬の予想と同じで、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」なのです。そうであれば都合のいい結果を期待して、最善の備えをした後はどっしり構えるしかありません。楽観過ぎると思われるかも知れませんが「先のことなど判らない」というのは真実です。ともすれば悪い結果に怯え右往左往するのはかえって危険です。
皆さん、我々庶民は自分に出来る事を誠実に実行するしかありません。
慌てず騒がず落ち着いて行動しようではありませんか。
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先日、BSの「ザ・インタビュー」という番組に由美かおるさんが出演しているのを見ました。相変わらずプロポーションを維持され、西野式の呼吸法を教えている若々しい姿を見てうれしく思いました。
由美かおるさんは私の大好きなアイドルであると同時に、仕事上大変縁の深い人でもありました。日劇で山城新伍さんと共演された「かごや三銃士」というミユージカルや同じく日劇で行われた「グリース」というブロードウエイ・ミュージカルに主演していただいたのです。合気道を紹介するショーにも特別出演していただきました。
由美さんは京都の八百屋さんのお嬢さんで、芸事に関しては根性娘でしたが育ちはおっとりした品のある京女でした。後年、絵を描いたり、アコーデオンに挑戦したりしましたが、その多芸さは驚くばかりです。どんなに売れっ子になっても恩師である西野先生を慕っている律儀さが由美さんの人柄といえるでしょう。
5年ほど前でしょうか、大学の方に訪れてくれた時には子供芸大まで行ってピアノの弾き語りを披露してくれましたが、その演奏が春秋座の舞台で聴けることはありませんでした。今でも由美さんの春秋座公演が実現できなかったのが残念でなりません。これからも益々元気にご活躍されますことを祈っています。
京都にお越しの際はまたお目にかかれるといいですね。
(音楽・演劇プロデューサー 橘市郎)