一瞬の静寂

音楽・演劇プロデューサー・橘市郎のブログ。日々思ったことを綴っています。 東宝(株)と契約し、1973年にプロデユーサーに。1981年独立後は、企画制作会社アンクルの代表をつとめ、中野サンプラザからの委嘱で「ロック・ミュージカルハムレット」「原宿物語」「イダマンテ」を、会社解散後は「ファンタステイックス」「ブルーストッキング レデイース」などのミュージカルを制作。 2001年京都芸術劇場の初代企画運営室長。

2014年07月

7月14日、大阪の新歌舞伎座で「島津亜矢公演」を見てきました。
昨年の公演にも行ったのですが、
演歌のみならず、ジャズやシャンソンも歌いこなしていたので、
感心をするとともにすっかりファンになっていたのです。


今年も芝居とショーの
2本立てでした。
芝居の方は山本周五郎原作の世話女房ものでしたが、
明るく元気な主人公が、健気さを発揮する様がごく自然に描かれ、
笑いと涙を誘っていました。
体型的にも藤山直美を思わせる雰囲気があり、
いいキャラクターだなと思いました。
ショーのトークでも、冗談を言っては自分で豪快に笑い飛ばすなど、
気さくさが目立ちました。
関西のファンには好感を持って迎えられる要素ですね。


ショーの方は、幕開きがなんと白いドレス姿で歌う
ミュージカルナンバーの数々でした。

「星に願いを」をからはじまった各ナンバーは立派なもの。
衣装チェンジした後ではジャズナンバーを歌ったのですが、
最後の「ニューヨーク・ニューヨーク」は素晴らしい出来でした。
着物に変わってからは北島三郎の「風雪流れ歌」を声量たっぷりに歌い
ご本人が聴いたらびっくりするだろうなという迫力でした。
浪曲調の演歌やお母さんを歌ったバラード風のオリジナル抜群でした


6月に私は「ちあきなおみ全集」を購入し、100曲以上を聴きました。
実にうまいなあと思いました。
完璧な音程、ジャンルを問わず自分のものにしてしまう感性、
何よりも歌詞の内容が鮮明にイメージされる歌唱法。
こんな人が姿を見せないなんて残念だなと思っていたばかりでした。

そんな時、島津亜矢の歌を聴いて
「ここにも達人がいた!」とつぶやいていました。
歌い始めて30年と言っていましたが、
彼女はまだまだこれからどんどん成長していく人です。
すでにメジャーな地位を確保している人ではありますが、
美空ひばりを越す積りで精進して欲しいと思いました。

「江藤ゆう子 昭和を歌う」の江藤さんも大いに刺激を受けていただき、
江藤さん独特の世界を築いて行って欲しいものです。
江藤さんにはその資質があります。
10
月の昭和30年代篇がますます楽しみになってきました。


プロデューサー 一般社団法人 達人の館  代表 橘市郎

前回の達人の館シリーズ①に続き、
シリーズ②にも登場していただくのが
京都出身の歌手・江藤ゆう子さんです。

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江藤さんは、ジャズ、ポップス、シャンソン、クラシック、
童謡、唱歌、現代日本の秀作まで、ジャンルに関係なく
「愛と平和と勇気」をテーマに
「唄によって伝えられるもの」を表現するシンガー。

持ち前の伸びやかな歌声で独特の境地を開き、
自らの世界を常に追及して展開。
「あらゆる人たちの幸せを音楽を通じて応援したい」 
をコンセプトに多彩な活動をされています。
みなさま、ぜひ素晴らしい歌声を聴きにいらしてください。

~予定曲目~
ここに幸あり
アカシアの雨が止むとき
忘れな草をあなたに
見上げてごらん夜の星を
おおブレネリ
愛の讃歌
南国土佐を後にして
いつでも夢を
幼なじみ
誰もいない海
サンタルチア
銀座の恋の物語
上を向いて歩こう
こんにちは赤ちゃん
幸せなら手をたたこう
トロイカ
サントワマミー
高校三年生 ほか

月1日は私の74回目の誕生日でした。
皮肉にもこの日に、集団的自衛権行使の閣議決定
が行われました。
自ら戦争をしない国、自ら武器を使わない国、
自ら人殺しをしない国として尊敬を集めていた国が、
普通の国になってしまう恐ろしくも残念な事態になろうとしています。
武力で平和が守られないことは歴史を見ても、現実を見ても明らかです。

沢山の尊い命を失い、原爆を投下された日本は、
憲法第条において不戦の誓いをしました。
それは、たとえアメリカに押し付けられたとしても、
その内容に異存のある人はいなかったと思います。
それほど戦争は残酷であり狂気でした。

人類が平和を勝ち取る最後の手段は、
条しかないと私は思います。
他国へ戦争を仕掛けることをしない国、
他国で軍事行動をしない国が存在することが、
かすかな光だったのです。

確かに第条を守ることは大変な勇気が要ります。
でも、その勇気こそが他国を安心させ、
尊敬の念まで勝ち得ていたのです。
戦争で亡くなる方がいなかったのも、
他国からテロを仕掛けられなかったのもそのお蔭です。
その日本こそが「人と人が殺しあうようなことはやめましょう」と提言し、
世界平和実現のため奔走すべきなのに、
自らその立場を放棄し、「普通の国になる」
というのはもったいないことです。

まさに「ブルータス、お前もか!」です。
武力で平和を実現しようとしても、必ず憎しみと恨みが残り、
悪循環によって永遠に殺し合いが続くのです。
他国を刺激し、反発を買うより、
尊敬されることの方が身を守れるのです。

ところで、安倍首相の暴走を止める方法はないものでしょうか。
数に任せた横暴をとめるには、
国会議員一人ひとりの良心に期待するしかありません。
党利党略や私利私欲に溺れず、
人間として「これはまずいよ」と思ったら、
党を離脱しても国民のために行動してくれる人の存在を信じたいと思います。

かつての後藤田正晴さんのような人、出て来てください。
たとえ党を除籍されたとしても、国民の心配を払拭してくれる人、
国と言わず人類の平和を願っている人は、
無所属でも国民の支持を受けます。
造反という言葉を恐れず正しい判断を期待したいと思います。
国会議員の中にもまだ侍はいるはずです。

プロデューサー 一般社団法人 達人の館  代表 橘市郎

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