一瞬の静寂

音楽・演劇プロデューサー・橘市郎のブログ。日々思ったことを綴っています。 東宝(株)と契約し、1973年にプロデユーサーに。1981年独立後は、企画制作会社アンクルの代表をつとめ、中野サンプラザからの委嘱で「ロック・ミュージカルハムレット」「原宿物語」「イダマンテ」を、会社解散後は「ファンタステイックス」「ブルーストッキング レデイース」などのミュージカルを制作。 2001年京都芸術劇場の初代企画運営室長。

2014年12月

オペラ歌手・川越塔子さん
待望の京都初リサイタルを達人の館主催で開催いたします。
発売は1月21日からですが、達人の館では特別に
1224日(水)より
、ご予約を受け付けいたします。
電話、FAXにてどうぞお申込みください。

~珠玉のオペラアリア集~
ソプラノ 川越塔子リサイタル 

平成27516日(土)1400
京都コンサートホール(小)アンサンブルホールムラタ

川越塔子
細川智美
(ピアノ)

【全席指定】平成27121日(水)発売

S席 4500円 
A席 3500円
(A席はコンサートホール窓口でのみ発売)


達人の館チケットご予約スタート 12月24日(水)
 達人の館 TEL075-708-8930 FAX075-708-8934

 

 

 

 



恒例の春秋座オペラがいよいよ今月の20日、21日に迫りました。
春秋座オペラは、オペラを声の芸術と決め込み、
そこにポイントを置いて制作しています。

豪華な舞台装置や大勢のコーラス、大編成のオーケストラ、
重厚な衣装に関しては知恵を働かせて、
効果が最大限に出るよう工夫してきました。
6年前から毎年このコンセプトで、
「夕鶴、「ラ・ボエー ム」「源氏物語」「蝶々夫人」と
上演して来ましたが、今年は満を持しての「椿姫」です。
お蔭様で、毎年来場者も少しずつ増えてきていますが、
今年は選挙があったり、豪雨があったり、
大雪の影響でやや苦戦しています。

指揮は気鋭の松下京介、演出は異才の三浦安浩、
舞台美術は大御所の石井みつるという
強力なスタッフが駆けつけてくれました。
     20141220
そして、春秋座が最も重視している歌手人には
素晴らしい人たちが揃いました。
主役の、ヴィオレッタには川越塔子、江口二美。
このお二人は昨年の「蝶々夫人」の好評に応えて2年連続の出演です。
美声と繊細な表現力が持ち味の川越塔子、
豊かな声量とドラマチックな歌唱が武器の江口二美と
対照的なヴィオレッタを聴き比べるのも一興です。

アルフレードは今や関西オペラ界のホープとして主役を続ける清原邦仁と、
安定した歌唱と清楚な演技に定評ある松本薫平。
そして、ジェルモンには春秋座に最多出演し、
重厚な演技を誇るベテラン片桐直樹と、
関東でも今最も活躍しているバリトン歌手・黒田博が扮します。
専門家からも「良くこんな素晴らしい歌手を集めましたね」と
言われているキャストです。

達人の館の企画にいらしてくれているお客様にも
ぜひ見ていただきたいオペラです。
達人の館の代表と春秋座の顧問プロデユーサーという、
二つの顔を持つ私は、この1週間オペラに集中いたします。
分室に不在 のことが多いと思いますが、
チケットのお申し込みはどうぞFAXの方に入れておいてください。
後ほど連絡させていただきます。

歌劇「椿姫」全3幕(原語上演)

12月20日(土)17:00
     21日(日)14:00

京都芸術劇場春秋座 

一般   S席9500円  A席7500円
友の会 S席8500円   A席6500円
シニア  S席9000円     A席7000円
学生&ユース席 3000 円(座席範囲指定)

※未就学児童の膝上入場は無料

FAX075-708-8934

高倉健さん、菅原文太さんと
昭和に大活躍した映画俳優が相次いで亡くなられました。
お二人とも仕事でご一緒したこともお話したことも無かったのですが、
寂しい気持ちが、こうも迫ってくるのは何故なのでしょう。
大スターというのは、自分の生きてきた時代の象徴だからなのでしょうか?
シリーズで上演している「江藤ゆう子 昭和を歌う」は
その時代背景をナレーションで紹介しながら、
ヒット曲を聴いていただく構成になっていますが、
映画もその時代を写すように個性ある俳優さんが登場してきました。

高倉さんも菅原さんもやくざ映画からスタートしたのですが、
お二人とも、真面目で、温厚で物静かな方だったようです。
拳銃を撃ちまくったり、刀を振り回すだけではなく、
義理と人情に熱い男を演じるには、
にじみ出てくるやさしさを持っていないと
人を引きつけることが出来なかったのでしょう。

お二人とも平和主義者だったと聞きますが、
特に菅原さんは亡くなる前に
「絶対に戦争をしてはいけない」
「唯一の被爆国である日本が核廃絶を訴えるべきだ」と
遺言のようにおっしゃっていたそうです。
私もまったく同感なので、
惜しい人を亡くしたと残念でなりません。
1週間後に迫った衆議院選挙を前に
もう一度菅原文太さんの思いを胸に刻みたいと思っています。

戦争が始まる時というのは一部の人の愚かな決断がきっかけです。
それは権力を持ちすぎた人の傲慢さが引き金になるのです。
行け行けどんどんとアクセルだけを吹かすような運転は事故の元です。
とにかく暴走傾向を感じ たら、ブレーキを掛けなくてはいけません。
片寄ったバランスを見逃していると、
とんでもない事が起きる危険があります。
菅原さんの遺言を大切にするためにも、
投票を棄権してはいけないと思います。
経済、景気以上に、危うい臭いを感じることが必要なのではないでしょうか。

                              
                               達人の館プロデューサー:橘市郎

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