一瞬の静寂

音楽・演劇プロデューサー・橘市郎のブログ。日々思ったことを綴っています。 東宝(株)と契約し、1973年にプロデユーサーに。1981年独立後は、企画制作会社アンクルの代表をつとめ、中野サンプラザからの委嘱で「ロック・ミュージカルハムレット」「原宿物語」「イダマンテ」を、会社解散後は「ファンタステイックス」「ブルーストッキング レデイース」などのミュージカルを制作。 2001年京都芸術劇場の初代企画運営室長。

2016年01月

数日前の新聞に、北陸新幹線の敦賀から先のルートについて
揉めているとの記事を見ました。
ひとつは湖西線を利用した敦賀~米原~京都ルート、
もうひとつは敦賀~小浜~京都ルートだそうです。
いずれにしても京都に停まるようです。
経済効果という点で喜んでいる方たちもいる一方、
何で京都を通らなければいけないのかと
思う人たちもいるのではないでしょうか?

私はどちらかといえば後者の部類です。
経済優先、経済優先といって突っ走っている今の政権からすれば、
後者の考え方は不思議な考え方かもしれません。
でも本当に、それが京都にとっていいことなのかどうかは、
しっかりと考えないといけないと思います。

私は以前、京都新聞の「現代のことば」というコラムに、
60年住んでいた東京では、日本橋の上に高速道路を通してしまったが、
京都では哲学の道の上に高速道路を通すようなことはないと思う」
というようなことを書きました。
京都には自然を大切にして、共生していく風土があります。
歴史的な文化財を守っていく伝統があります。
経済効果だけでは物の価値が計れないと思っている人達が
京都の良さを継承してきました。

大阪には東京に負けじと高層ビルがどんどん建っていくのに、
京都には高層ビルがありません。
新幹線の便利さは計り知れないものがあり、
私自身、京都~東京の往復に度々利用しています。
でもこれ以上京都に新幹線が乗り入れてくるのは反対です。
それでなくとも宿泊施設が足りません。
気軽にやって来られる観光客のために
ホテルを増やすためには、高層ビルもやむを得ない。
大勢の観光客を捌くには木を切り倒し
道路を広げるしかないといった事態が必ず起こってきます。

京都は、町家や、由緒ある寺社仏閣が立ち並ぶ
古風な景観こそを大切にしなければいけません。
古くから伝わるお祭りにしても
経済優先だけで割り切れるものではないのです。
これ以上新幹線が乗り込んで来ることを
喜んでいいものかどうかをじっくり考えましょう。

お金が回るからだけで、わくわくしていると
原発再稼動の道筋と酷似してきてしまいます。
多少不便でも、何が一番大切かを考えることは、人間の幸福とは?
を考えることと同じなのでしょうね。

(達人の館 代表 橘市郎)

15日から19日まで東京に行っておりました。
18日に東京では珍しい積雪に見舞われ、
今日は京都で雪景色を眺めております。

今回は、
12月17、18日に行われる春秋座オペラ「カルメン」の
関東地区オーディションを
16日に横浜で行い、
17日は寺内タケシさんの喜寿記念コンサート(よみうりホール)、
18日は立川志の輔さんの落語会(パルコ劇場)を
鑑賞するというバラエティに富んだ出張でした。

「カルメン」のオーディションには24名の方が参加してくださいました。
日に春秋座で行われる関西地区のオーディションと
合わせてキャストが決まります。
今年はどんな方が登場してくれるのか大変楽しみです。

寺内タケシとブルージーンズはバンドとしても
今年55周年ということで、全国からファンが駆けつけ会場は超満員。
偉大なるマンネリともいうべきヒット曲の数々は
異常なほど会場を盛り上げていました。
茨城なまりの飄々としたトークがいつもながら爆笑を誘っていましたが、
最後の「津軽じょんがら節」では、
客席の全員が立ち上がって手拍手。
とても後期高齢者のコンサートは思えない熱気でした。
「来年はまた京都でやろうよ!」と寺内さんから発破をかけられました。

パルコ劇場の志の輔らくごは、都市計画で
パルコ・ビルが建て替えになるため、
ひとまず今回が最終回になるということが映像で告げられました。
驚きと愛惜の入り混じった感情が客席に走り、
後半はさらに緊迫した舞台になりました。
3
席で3時間強という熱演は凄かったです。

新年早々刺激を受けて帰ってきましたので、
達人の館も走り出します。
まずは、226(金)に京都コンサートホール(小)で行われる
「テノール 村上敏明リサイタル」の追い込みに入ります。
今ならまだ良い席がございます。
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チケットお申し込みは 電話 0757088930   
           FAX  0757088934  
にどうぞ。 
(達人の館 プロデューサー橘市郎)

年明け早々、北朝鮮 が水爆実験をしたという
物騒なニュースが流れましたね。
映像があるわけでもなく、
それが水爆か原爆かもいろいろな推測が流れていて、
本当のところは分からない。
こんな時こそ、国のリーダーは冷静になる必要があります。
安部首相が真っ赤になって「断固許せない」と
怒っているのを見て、そう思いました。

「天に向かって唾を吐く」ような行いが許せないのは当たり前です。
ただ、それを感情的になって「売られた喧嘩は買う」
とばかりに意気込むのは危険です。
相手の挑発に乗って、思う壺に陥らないようにして欲しいものです。
偶発的な衝突の後でさえ、どう対処すべきかは重大な問題です。
今回は相手の意図を良く読んで対処することが大切でしょう。

さすがにどこの国の首脳も安部首相のように興奮していないのが救いでした。
むしろ、そんな実験をしたら自国民が放射能を浴びて危険であり、
本人にだって被害が及ぶことを教えるべきです。
「そんなことは承知でやっているさ」という方がいるかもしれませんが、
放射能の怖さを本当に知っているのは日本人だけなのです。
チェルノブイリの場合だって広大な国土ゆえに、
ロシアの人々はその怖さをあまり実感していないのではと思います。
報復の姿勢ではなく、核という物が如何に恐ろしく、
それを使うことが如何に愚かであるかを懸命に訴えることが必要です。
核保有国に負けない立場を確保するには、
核を保有するしかないという妄想と悪循環を断ち切るために、
安部首相は奔走して欲しいのです。

今回の実験を逆手にとって、
自分が推し進めようとしている法案を正当化することは止めていただきたい。
国の元首たるもの、興奮状態で事を進めず、
冷静に対応することを切にお願いしたいものです。

(達人の館 代表  橘市郎)

 



新年明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
早速ですが、今年達人の館が主催する催し物と
春秋座の顧問プロデューサーとして携わる公演をご紹介いたします。
いずれも自信を持ってお薦めできるものです。
どうぞお誘い合わせの上、ご来場くださいますようお願い申し上げます。


【平成28年度 達人の館関連公演】
「テノール 村上敏明 リサイタル」
26(金)1830開演 京都コンサートホール(小)

「江藤ゆう子 昭和を歌うー番外編」
21日(土 ①1400開演 ②1700開演 岡崎NAM HALL

「春秋座開場15周年記念 レ・フレール スペシャルコンサート」
10(土)1500開演 春秋座

「江藤ゆう子 昭和を歌うー総集編」 
12
10日(土)1400開演 ロームシアター京都 サウスホール

「春秋座開場15周年記念 歌劇 カルメン」
1217(土)、18(日)春秋座



また前回、村上敏明さん関連の情報をお伝えしましたが、
新たにYou Tubeの ご紹介をいたします。
「村上敏明」で検索して頂くと
オペラ「トゥーランドット」の”誰も寝てはならぬ”を聴くことが出来ます。
見事な歌唱で、聴いた人の コメントがそれを実証しています。

①思わず姿勢を正しました。すごいです。
②すごいです。これが本当のオペラです。
③素晴らしい作品に仕上がっています。 感動しました。
④純日本人でマリオ・デル・モナコ並みの声量。
⑤素晴らしい。
⑥すごすぎる!!
⑦ほんとすごすぎるわ。ピアノ伴奏とは思えない歌唱力。もう最高だ。
この動画に出会えた私は幸せ者です。

信じられない方はどうぞご自身でお確かめください。
そして、同感された方はぜひ、226日に京都コンサートホールへ!!
今なら達人の館でいいお席が取れます。

(達人の館 代表 橘市郎)

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