一瞬の静寂

音楽・演劇プロデューサー・橘市郎のブログ。日々思ったことを綴っています。 東宝(株)と契約し、1973年にプロデユーサーに。1981年独立後は、企画制作会社アンクルの代表をつとめ、中野サンプラザからの委嘱で「ロック・ミュージカルハムレット」「原宿物語」「イダマンテ」を、会社解散後は「ファンタステイックス」「ブルーストッキング レデイース」などのミュージカルを制作。 2001年京都芸術劇場の初代企画運営室長。

2017年05月

6月4日まで一番上に表示いたします
2017_KawagoeToko_A4
全編オペラ・アリアのプログラムでお届けするリサイタルです。
川越塔子さんの繊細な表現を
どうぞじっくりお楽しみください。

日 時 6月4日(日)15:00

入場料(全席自由) 5000円 ※未就学児の入場はご遠慮ください。
会場 青山音楽記念館

チケットのお取り扱い
 達人の館 0758745931 

 青山音楽記念館 075-393-0011

 チケットぴあ

ソプラノ 川越塔子リサイタル」まで後10日となりました。
京都新聞と朝日新聞に記事が出てやっとチケットが動き出しました。
達人の館のコンセプトは、素晴らしい芸を持ちながら、
一般には余り知られていないアーチストを紹介したいというものですから、
放って置いて満員になるなんてことはありません。

一度その芸に接した人が素晴らしさを実感し、
他の方に伝えてくださるいわゆる口コミによって
評価が広がって行くパターンが理想です。

もちろん達人の館が如何に上手く宣伝するかも問われてきます。
本当にいいものを紹介し、満足していただけたたら
こんなにうれしいことはありません。

川越塔子さんは、この年間こつこつと評価を高めてきました。
ある意味では、川越さんはもう知られざる存在を超えています。
よく、おいしいものを勧める時
「騙されたと思って食べてみな!」と言いますが、
川越さんをご存知でない方には正しくそうお伝えしたい心境です。

会場の青山音楽記念館は京都コンサートホールに較べたら
余り知られていませんが、その雰囲気と音の良さでは遜色ありません。
どうか日(日)15時開演の「川越塔子リサイタル」をお忘れなく。

※こちらも併せてお読みください 川越塔子さんの魅力

(達人の館 代表 橘市郎)

少し前になりますが、5月13日にシャンソン『恋心』の作詞で知られる
永田文夫さんの追悼コンサートに行ってきました。
名古屋で活躍しているシャンソン歌手、なかにし陽子さんから
突然電話があり、急に行けなくなったので
ぜひ代わりに行ってほしいと言われたのです。
料金はすでに払っているので
当日、受付に行ってくれればいいということでした。

なかにし陽子さんは一昨年春秋座で行われた
アルゼンチン・タンゴのコンサートでゲスト出演してくれた方です。
「本当は私が行きたいコンサートなんで、
まちがいなく楽しんでいただけると思います」とのことでした。
当日、会場のウェスティン都ホテル京都に行くと会場は超満員。
プログラムを見ると永田文夫さんに縁のある
16人余りの歌手が出演しているので、
シャンソンの好きな方にはこたえられないコンサートだったようです。

しかも、出てくる歌手の方が皆さん個性的で、歌の上手い方ばかりでした。
中でも川島豊という男性歌手は、
容姿も声も抜群で圧倒的な迫力がありました。
休憩の時、その川島さんが私の座っているテーブルに見え
右半分のお客様に挨拶して行きました。
どうも私の右隣のお二人がご両親だったようです。
隣に座っていた男性に「失礼ですが川島豊さんのお父様ですか?」
と話しかけると「はい」という返事が返ってきました。
私はここぞとばかり、息子さんを褒め称え名刺を渡しました。
自己紹介をし「息子さんはクラシックを勉強されていましたね?」
というとお父様は「はい、音楽大学で」とおっしゃいました。
「どちらの?」とたたみかけると
「上野の国立芸大です」という返事が返ってきました。
彼はやはり只者ではなかったのです。

劇団四季に入ったもののすぐ辞めて、
独立独歩この世界で20年余り歌っているようでした。
私の好みの歌手がまた一人現れたようです。
この会にはベテランの瀬間千恵さんも出ていらっしゃいました。
彼女は、私が30代の時に作詞した『パパが残したもの』という曲で、
東京音楽祭の上位5位に入賞したのです。
作曲の筒井広志さんも20年以上前に亡くなり、
瀬間さんとは40年近くお会いしていませんでした。

終演後、会場の出口でお客様を送り出していた瀬間さんに声を掛けたところ、
彼女はすぐ思い出してくれました。
思わぬ再会に、なかにし陽子さんに感謝せずに入られませんでした。
と、そこへ川島豊さんが両親と共に現れ、挨拶を交わすことがで来ました。
これがご縁というものなのですね。
いつの日か川島豊さんとご一緒できる事を楽しみにしていたいと思います。
人生こういう偶然が起きるのが何ともいえないですね。
なかにし陽子さんありがとうございました。
なかにしさんともまた何かごいっしょしたいです。

(達人の館 代表 橘市郎)

 

川越塔子さんから日のリサイタルの全曲目をいただきました。
アーチストによっては、当日までプログラムを
発表しないでほしいという人もいますが、
川越さんの場合はそんなことにこだわる人ではないので、ご紹介しましょう。

グノー「ロメオとジュリエット」夢に生きたい
 Gounod <Roméo et Juliette> Je veux vivre

オッフェンバック「ホフマン物語」オランピアの唄
 Offenbach <Les contes d'Hoffmann> Chanson d'Olympia 

マスネ「マノン」ガヴォット
 Massenet <Manon> Gavotte
 

マスネ「エロディアード」甘く優しく 
 Massenet <Hérodiade> Il est doux, il est bon 

ピアノソロ プーランク 即興曲15番「エディット・ピアフを讃えて」

 Poulenc Improvisation n.15 <Hommage à Edith Piaf>
 

プーランク「ティレジアスの乳房」いいえ旦那様 
 Poulenc <Les mamelles de Tirésias> Non, monsieur mon mari 

団伊玖磨「夕鶴」あたしのだいじな与ひょう

プッチーニ「蝶々夫人」ある晴れた日に 

 Puccini <Madama Butterfly> Un bel dì vedremo


可愛い坊や 
 Tu, piccolo iddio
 

ピアノソロ ドビュッシー「月の光」 
 Debussy <Clair de lune>
 

ヴァイル「ヴィーナスの接吻」愚かなハート 
 Weill <One touch of Venus> Foolish heart
 

メノッティ「泥棒とオールドミス」私を盗んで 
 Menotti <The old maid and the thief> Steal me, sweet thief

バーンスタイン「キャンディード」きらびやかに着飾って 
 Bernstein <Candide> Glitter and be gay

回目のリサイタルから、全編オペラのアリアで
プログラムを組むことにしていますので、
約束どおりではありますが、さすが川越さんとびっくりしています。
今回はフランス語をはじめとして、イタリア語、英語、日本語と
カ国のアリアが歌われます。
日でこれだけの歌詞を良く歌われると驚嘆してしまいます。

アリアは食事に例えればメインディッシュですから、
少し重すぎると心配する方もいらっしゃるかもしれません。
でも、川越さんの軽妙なトークとアンコールが
デザートの役目を果たしてくれるはずです。
川越さんの声はキンキンしたものではなく、
共鳴に富んだ心地よい美声なので聴いていて決して疲れません。

初めて京都で「夕鶴」のおつう役を歌ってくれた時から年、
今や日本を代表するソプラノ歌手となった
川越さんのリサイタルをお見逃しなく!

(日)開演15時、会場は上桂の青山音楽記念館です。 

(達人の館 代表 橘市郎)



月は「都をどり」開催のためお休みをいただいていた
Verdi サロン・ライヴ」が5月から再開されます。

まず、5月14(日)はテノールの井藤航太さんの登場です。
井上大聞さんのライヴの時、ゲストとして出演し、
お客様をびっくりさせた井藤さんは、
何と東大医学部を卒業した異彩のオペラ歌手です。
毎年イタリアへ行って研鑽、
日本人離れしたベルカント唱法でお客様を圧倒しました。

達人の館で6月4日(日)リサイタルを行う
ソプラノの川越塔子さんが東大法学部の出身なので、
奇遇というしかありません。
イタリアではゴンドラ漕ぎやサラリーマンから
オペラ歌手に変身する人もいましたが、
日本でもそういうことが起こりつつあるのかも知れません。
ぜひ、井藤航太さんの迫力ある声を聴いてみてください。
機知に富んだトークも楽しめますよ。

伴奏は京都市立芸大を首席で卒業。
すでに単独リサイタルを開いている塚田尚吾さんです。
Verdi サロン・ライヴでも
素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

さらに、記念すべきサロン・ライヴの第1回目を飾ってくれた
冨家聖香さんがゲストとして参加してくれます。
   ★
5月21日(日)はフランスで数々のコンクールで
1
位となったフルートの奥田裕美さんの登場です。
フルート奏者をお迎えするのはヴェルディとしては初めてですが、
豊富なキャリアがかもし出す素晴らしい演奏が楽しみです。
伴奏はこれまた初出演の磯貝亜美さん。
京都文化博物館でのコンサートは大好評でした。
   ★
5月28(日)は前出の冨家聖香さんのヴァイオリンです。
感受性豊かな彼女の演奏は前回大好評を博しました。
今回はレパートリーも新たに新境地に挑戦です。
海外の演奏旅行も経験し、更なる飛躍が期待されます。
ピアノ伴奏は藤川怜美さん
ノーヴィ国際コンクール銅賞などの実績を持つアーチストです。

このように楽しみなライヴが組まれている5月。
ぜひVerdiにお出かけください。
詳細はこちらから、どうぞ Verdyサロンライブ

(一般社団法人 達人の館 代表 橘市郎)

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