達人の館

   本物の芸をじっくりと味う、大人のためのコンサートを企画・主催しています。

2017年10月

選挙が終わりました。
結果は、またしても自民党の圧勝。
たった票しか入れることの出来ない自分の思いが、
結果とどんな関係があるのかを考えると空しくなりますが、
これが現実なんですね。

でも今度の選挙では、
自分の信念を曲げないことが如何に大切かを学びました。
一人の人間が何を信条として生きていくか、
不器用であっても「分かる、分かる。君のその気持ち」と
言ってもらえるような生き方が如何に大切かを思い知らされました。
もちろん柔軟性も大切でしょう。
「絶対」とか「まさしく」などと言う言葉は
そう軽々しく使うべきではないということも教えられました。
これからはまた生業にいそしむ事にいたします。

実は22日も「ヴェルディ・サロン・ライヴ」があり、
近づく台風に気を使いながら開催いたしました。
多少のキャンセルはありましたが、
ほとんどのお客様が予約どおり駆けつけてくださいました。
この日はテノールの井藤航太さんのライヴ。
本来ならば輝く太陽の下、
朗々と美声を聴かせてくれる井藤さんですが、
この日は奇しくも、ラフマニノフやチャイコフスキーといった
ロシアの作曲家の歌から入りました。

これがこの日の天気とぴったりの選曲となり効果を上げていました。
部の後半にプッチーのトスカから
『たえなる調和』と『星も光りぬ』のアリア、
そして最後に『トゥーランドット』の「誰も寝てはならぬ」を
たっぷりと歌い上げてくれました。

鳴り止まぬ拍手をもらった井藤さんから
「次回は来年の21日に、こちらでソプラノの
ゲストを迎えて歌わせていただきます」と報告がありました。
「嵐の前の静けさ」ならぬ大拍手が起こり、
会場は大いに盛り上がりました。
こういった気象条件の中で行われるライヴは、
かえって忘れられないものになりますね。
井藤航太さん、ピアノの塚田尚吾さん、
そして大雨の中をいらしていただいたお客様、
お店のスタッフの方々、本当にありがとうございました。

(達人の舘 代表 橘市郎)

今度の日曜日、10月22日はいろいろ立て込んでいて大変です。
「衆議院選挙」「時代祭」「鞍馬の火祭り」、
そして「ヴェルディ・サロン・ライヴ」。
中でも、今度の選挙は大事な大事な選挙です。
投票率が下がらないよう心から願っています。

私も、以前は政治について結構、書かせていただいていました。
ところが今年の春、東京に住んでいる3女と電話で話している時
「パパ、時々政治的な意見を書いているけど
パパのような仕事をしている人は
余りそういうことに触れない方がいいと思うよ。
パパが企画したものを見てくれている人たちだって
いろいろな意見を持っているんだから」と言われました。

「そうか。パパがいいと思ってやっていることを見たり、
聴いたりしてくれている人が、
政治的に違う意見を持っていたら
いい感じがしないかも知れないね」。
私はその時は素直にそう思いました。

音楽や演劇を愛してくれている人には、
政治的な意見は目障り、
耳障りかもしれないと思ったのです。
暫く私は意識して発言を控えていました。
しかし、投票日が近づき、情勢予測が報じられる度に
「危ないぞ!」
と思わずには居られないのです。

72年前敗戦を味わい、
2度と戦争をしてはならないと
誓った人たちがどんどん減ってきています。
「のどもと過ぎれば熱さ忘れる」どころか
「熱さ」を経験してない人たちが多くなってきています。
再び戦争が起こったら、今度は間違いなく核戦争になります。

たった2発の原子爆弾で広島と長崎が
あの惨劇に見舞われましたが、
今度はどれだけの核爆弾が使われるか分かりません。
ひとたび戦争が始まったら勝ちも負けもありません。
人類が破滅に向かいます。
戦国時代の戦争とは違うのです。
今も行われているアフリカ大陸での紛争とも違います。
とにかく戦争が始まらないように、
辛抱強く交渉を重ね
お互いに歩み寄る努力をしなければなりません。

なかなか交渉の成果が挙がってこなかったのも事実です。
しかし、戦争に至らずに来たことも
評価しなければいけないと思います。
指導者が感情的に熱くならず、
冷静に対処してくれることを願わずに入られません。
如何にして戦争を回避し、
貧しくとも平和な日々を実現していくかが
為政者の肩にかかっています。

この世界の危機は
戦前の日本に立ち返るような動きでは決して乗り切れません。
日本の平和憲法は、勝った方も負けた方も
2度と戦争をしてはならないと言う深い反省の元に生れました。
決して押し付け憲法とは違うと思います。
この、平和憲法を今の世界情勢に生かさない手はありません。
戦争に向かうのではなく、
戦争を避ける道を模索する政治家の出現を切に願っています。

(一般社団法人 達人の舘  代表 橘市郎)

 

今日は10月のヴェルディ・サロン・ライヴのご紹介をいたします。

まず1015日(日)フルートの池田清美さんで、
ピアノ伴奏は「江藤ゆう子 昭和を歌う」で
お馴染みの笹井順子さんです。
お二人はベテランの演奏者ですが、
今回は江藤ゆう子さんを通じて出演を依頼しました。

池田さんはクラシックのみならず幅広いレパートリーを持ち、
ジャズやポップスにおいても素晴らしい感性を発揮しています。
笹井さんは作曲・編曲も手掛け、
私が尊敬しているマルチ・タレントです。
お客さまの心理を充分に知り尽くした
お二人のエンターティナーぶりが楽しみです。

                 ★

1022日(日)は毎回
テノール
の醍醐味を満喫させてくれている
井藤航太さんの登場です。
井藤さんは東大の医学部卒業という
異色のキャリアを持った方ですが、
東大在学時からオペラの主役を務めてていました。
卒業後は毎年イタリアに渡り、
往年の名歌手や名指揮者の指導を受けています。
先輩である東大卒の川越塔子さんと同様、奔放な姿勢が素晴らしく、
伸びのある高音はイタリアのテノール歌手を思わせるものです。
井藤さんはイタリア研修仲間の井上大聞さんに紹介されました。

なお、この日のピアノ伴奏はチラシに坂口航大さんとありますが、
正しくは塚田尚吾さんです。
当日塚田さんのプロフィルを別刷りで配布させて頂きます。
坂口さんにもお詫びいたしました。

                 ★

10
29日(日)ヴァイオリンの泉谷更沙さん
ヴィオラの後藤彩子さん
メゾソプラノの山下まりえさんのジョイント・コンサートです。
泉谷さんと後藤さんは初夏に一度登場していただきましたが、
息の合った繊細な演奏が好評でした。
今回は山下さんを加えての豪華な共演ですが、
ピアノ伴奏を入れず弦のみの音色に声が加わるという興味深いものです。
曲目もミュージカル・ナンバーがあったり、
バラエティーに富んでいます。
カフェ・ヴェルディの空間にぴったりの
大人のアンサンブルをお楽しみ下さい。

サロン・ライヴは早くも丸1年となります。
皆様のご協力があって、軌道に乗ってまいりました。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
ライヴを楽しむには絶好な季節、
ご来場を心よりお待ち申し上げております。


予約・お問い合わせ 
カフェ・ヴェルディ TEL(075) 746 - 4310

(達人の舘  代表 橘市郎)

10月2日に京都造形芸術大学・通信学部の教員、職員を対象とした
特別研修があり、講師を務めてきました。
教員、職員合わせて約25名ずつ計50名の参加がありました。
「美しい日本語で心を伝える」というテーマでしたが
約3時間半、熱心に受講していただき
気持ち良く終わることが出きました。

年齢に幅のある約7000人の学生をケアしていくのは
大変だと思いますが、教職員が一丸となって支えていこうという
姿勢が伝わってきて、いい刺激を受けました。
いろいろ段取りをしてくださった担当者の皆さんにお礼申し上げます。

講義が始まる前に少し時間があったので、
春秋座に寄ってオペラ『魔笛』の
アンケート結果を見せてもらいました。
2日間合わせて約200枚が回収されていましたが、
「私はオペラを見に来たのであって、
ミュージカルを見に来たのではない」
「これは学芸会?」といった枚以外は
「初めてオペラを見たが素晴らしかった」
「歌舞伎劇場でやるオペラらしく花道を使ったり、
盆を回したりして面白かった」
「粒ぞろいの歌手のレベルが高かった」などなど
ほとんどの方が褒めてくださっていました。
特にうれしかったのはオペラ初体験のお客様が多く、
そういったお客様に楽しんでいただけたことです。

ともすれば「高尚なもの」「堅苦しいもの」「退屈なもの」と
敬遠されてきたオペラがエンターテインメントとして認められたとしたら、
こんなにうれしいことはありません。
今回、多くの方からご好評をいただいたのは
「オペラとはこういうものだ!」と決め込まず、
春秋座という劇場の機構を有効に生かし、
人間の生の声の魅力を十二分に伝えられたからだと思っています。

公演監督の松山郁雄さん、指揮の大勝秀也さん、
演出の三浦安浩さんを始めとするスタッフ皆さん。
オーケストラ、コーラス、助演の皆さん。
そしてベテランのオペラ歌手とオーディションで役を勝ち得た
若手のオペラ歌手の皆さん。
チケットを一生懸命に売ってくれた皆さん。
文字通り全ての方たちによって成りたった
総合芸術の醍醐味を感じさせてもらいました。

来年の『蝶々夫人』に向け、また新たな歩みを始めたいと思います。
皆様本当にお疲れ様でした!

(オペラ『魔笛』公演プロデューサー/達人の館 代表 橘市郎)

 

 

 

 

 

 


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