一瞬の静寂

音楽・演劇プロデューサー・橘市郎のブログ。日々思ったことを綴っています。 東宝(株)と契約し、1973年にプロデユーサーに。1981年独立後は、企画制作会社アンクルの代表をつとめ、中野サンプラザからの委嘱で「ロック・ミュージカルハムレット」「原宿物語」「イダマンテ」を、会社解散後は「ファンタステイックス」「ブルーストッキング レデイース」などのミュージカルを制作。 2001年京都芸術劇場の初代企画運営室長。

2018年12月



1224日のヴェルディ・サロン・ライヴは、
クリスマス・コンサートとして、
井上大聞(バリトン)さん、
和田悠花(ソプラノ)さん、
奥村志緒美(ピアノ伴奏)さんが出演してくれました。
3人の方はわざわざ東京から来てくれたのです。
特に井上さんと和田さんは新国立劇場オペラ研修所21期生同士で
将来を期待されているオペラ歌手です。
ヴェルディは70名がぎりぎりのキャパですが、
この日はそれを越える来場者で賑わいました。
これまでの記録も大聞さんが出演した時でしたが、
これを上回る盛況振りでした。
我々スタッフは何と立ち見状態。
これだけのお客様対応を短時間でこなしたお店の対応も見事でした。

演奏は1部がロシアの歌曲中心、
2部がオペラの重唱中心で演技つきという楽しいものでした。
お二人とも期待通りの歌唱で、これだけレヴェルの高い演奏を聴くと
これからの出演者のプレッシャーが大変だと思いました。
アンコールでは手拍子と振りのついたお客さまの声援で盛り上がりました。
老若男女が入り混じった本当に楽しいコンサートでした。



今年は入院が間に入り、皆様に大変ご迷惑をおかけいたしました。
幸い快方に向かっておりますので
来年は無理をしない程度に頑張りたいと思っています。
このブログを管理してくれている佐藤和佳子さんには
本当にお世話になりました。
普段は表に現れない方ですが、
この方の存在無しでは達人の館のブログはなりたちません。
本当にありがとうございました。
今年はお名前を挙げたたらきりがないほど大勢の方の親切をいただきました。
この年になって人間は一人では生きていけないことを痛いほど知らされました。
来年は年齢なりの生きかたを探って行く積もりです。
どうか来年もよろしくお願い致します。
新年は第1週よりブログをはじめます。
皆様良いお年を!

(一般社団法人 達人の館 代表 橘市郎)

ヴェルディ・サロン・ライヴでは1224日(月)に
クリスマス・コンサートとして
久し振りに井上大聞さんを迎えて開催いたします。
彼は堀川高校を卒業後、ストレートで東京藝術大学に入学。
いまや新国立劇場オペラ研修所21期生のホープとして期待されています。

しかも、この日は同じく新国立劇場オペラ研修所21期生で、
京都市立芸術大学出身の和田悠花さんとのジョイントになります。
お二人ともわざわざ東京から来てくれるわけで、
贅沢なライヴになりそうです。

すでに客席はほぼ満席に近い状態ですが、
念のため店にお問い合わせの上お出かけください。
井上大聞さんのことは前にも何度かご紹介しましたが、
京都出身のお二人がどれだけ大きくなられたかも楽しみですね。

この年末、古い荷物を整理するつもりでいましたが、
何を捨て何を残すかとなると、なかなか決断がつきません。
自分にとっては大事と思っていた資料が、
人にとってはたいした価値がないものが随分あるような気がいたします。
数回しか聴いたことのないレコードやCDも山のようにたまっています。
書籍と言ったら今や一度も開かないものがほとんど。
どなたかダンシャリの精神で
我が家の荷物を整理していただけないものでしょうか?
数年前まではこんなことを思ったことがないのに、
ここのところそう思うのは年のせいでしょうか。
人はそれぞれの境遇で感じる事が違うのは当然ですが
年はとりたくないものですね。
昔、人生の壁にぶつかった時「生きているうちは一生懸命生きよう」と
自分に言い聞かせたものですが、
それは今も変わらないことの様に思います。
「日はまた上る」「明日はまた晴れ間が見えることでしょう」

(一般社団法人 達人の館  代表 橘市郎) 

12月9日(日)のヴェルディ・サロン・ライヴは
講殿由紀奈さんの出演でした。
講殿さんは京都市立芸大声楽専攻を首席で卒業された逸材で、
こちらのライヴには当初から協力してくれています。
今回はオペラ・アリアなしで全編歌曲のプログラムでした。
しかも全てが花にまつわる歌曲と言うこだわり。
ご自分で独自に印刷されたプログラムには
歌う花の写真や日本語の歌詞を載せられる懲りようでした。
商業ベースのコンサートではなかなか聴けない
取り組みをされた努力に対し拍手を送りたいと思います。

ピアノ伴奏の出口青空さんはタッチの強い方で、
左手のためのシャコンヌにその資質がいかされていました。
これからが楽しみな有望なピアニストだと思いました。

オーナーの続木さんが文明の利器をいろいろ駆使され、
視覚的にも楽しい試みがなされているのは、この店の強みだと思います。
一度ライヴにご来場いただきお楽しみいただけるとうれしいです。

*

大相撲の貴ノ岩が引退した出来事は一体何だったのでしょう。
「暴力を振るわれた人が別の人に暴力を振るって引退」
と言えば、それだけのことですが、
その間には色々なことがありました。
余りにも多くの出来事があり、書く気にもなりません。
でも言える事はただ一つ、
今回の出来事の始まりは「スマホ」です。
あの時、貴ノ岩がスマートフォンを見ていなかったら
こんな事件は起こらなかったでしょう。
私はスマートフォンが悪いと言っているのではありません。
人間がともするとスマホに翻弄されるのを危惧しているのです。
スマホを見ながら歩いている人、
車内で隣りにどんな人が座っているかも気にかけない人、
これでは人間がロボットのようです。
いやロボットの方が、まだ人に対して気を使っているかもしれません。
文明の機器がどんなに便利になろうとも、
人間らしさは失いたくないものですね。
私は片田舎の素朴なお年寄りを見ていると胸が一杯になることがあります。
便利なことは果たして人間にとって全てが幸せだったのでしょうか?
  
(一般社団法人 達人の館 代表 橘市郎) 

1129日(木)は朝分初の新幹線で東京に行きました。
ここのところ体調が優れないので、
株式会社パトス創立30周年パ-ティーに出る事は遠慮した方がいいと思い、
壱岐社長の会社に行き、お詫びとお祝いをしたいと思ったのです。

壱岐社長は不在でしたが社員の方が丁寧に応対してくれました。
手紙と記念品を渡して、その日泊めていただくホテルに直行しましたが、
さすがに自分が情けなくなりました。
健康であることがどれほど大切であるかを身にしみて感じました。
でもお陰様で、この日の休養が良かったせいか
翌日は驚くほどの元気を取り戻し、夕方には無事京都に帰って来ました。

壱岐社長には本当にご迷惑をおかけしましたが、
この東京行きが元気を取り戻すきっかけになりましたことを
ご報告しておきたいと思います。
本当にありがとうございました。
また元通り元気になり、少しでもお役に立てるようにしたいと思います。

  *  

12日(土)は、ずっと前からお声掛けいただいていた
「クリスマス ハートフルコンサート」を聴きに
大阪心斎橋劇場に出かけました。
このコンサートには大学の後輩であり、
東宝の劇場や劇団四季で大活躍した
沢木順さんが出演し、制作もしているのです。
彼とはもう50年来の付き合いですが、
今も鍛錬のお陰で身体も柔らかいし声もバリバリのミュージカル俳優です。
しかも一緒に主演している宝田明さんは
「ファンタスティックス」をはじめ
様々なミュージカルで大変お世話になった大先輩なので、
出かけないわけにはいかなかったのです。

このコンサートは元宝塚の方や地元の歌手、
ミュージカルスクールのお子さんなども出演するもので。
私にとって毎年恒例となった年中行事といっても過言ではありません。

でも一番感心したのは、
一貫して平和へのメッセージが込められたコンサートであったことです。
沢木さんと宝田さんが
本当に平和な世界を願っている様がよく伝わってきました。
ショー自体の素晴らしさもさることながら、
その気持ちが全体を通して感じられたのです。
沢木さん、あなたは本当にいい仕事をしていますね。
この日はいい後輩を持った誇りを抱いて帰路についた私でした。

(一般社団法人 達人の館 代表 橘市郎)

 

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