達人の館

   本物の芸をじっくりと味う、大人のためのコンサートを企画・主催しています。

2020年02月

「自国第1主義」を叫ぶ大統領がいる一方、
世界全体がウイルスの感染拡大に慄いています。
世の中が便利になって地球が小さく感じられるようになり、
今までだったら「対岸の火事」のように眺めていた事が
自らに影響してきたと言っていいでしょう。
そう、もはや世界全体のことを考えないといけない時代に入ったのです。
各国が自分の国さえ良ければいいと思っていると、
火の粉が自分の国にも降ってくるのです。
賢明で、良心ある若い人たちの中にはこうした事態を危惧している人もいます。
「災い転じて福となる」という諺があるように、
ウイルスの拡大を防ごうとすることで
世界が協力し合うようになるといいですね。

未だに自国のことばかり考えている指導者から、
世界全体のことを思う救世者が出て来て欲しいものです。
でもそういう人の出現を待望する自分の無力さを考えると、
「言うだけなら誰にでもいえるよ」と罵られそうです。
偉そうな事は言いませんが
「いろいろなことが地球全体に影響を及ぼす時代になった」
ことは確かなようです。
「井の中の蛙」にならないよう、
視野を広くしたいと今更のように思います。

                    *


2月9日の大相撲トーナメント大会で、白鵬と炎鵬の対戦が実現しました。
本場所ではないとは言うものの館内は大いに沸いたようです。
結果は横綱が甘くみたのか炎鵬の見事な下手投げに横転しました。
多分に観客を喜ばそうとする演出にも見えるほどきれいに決まったのです。
でも私はこんなに鮮やかな投げは久しぶりに見たような気が致します。
炎鵬は身体も一回り大きくなったし、
春場所も予想以上に活躍してくれることでしょう。
体の小さい力士が大きな力士を下す魅力は格別ですね。
1戦1戦が楽しみな春場所ももう直ぐです。
(音楽・演劇プロデューサー   橘市郎)

2月2日に春秋座で高校演劇を見てきました。
この企画は春秋座がオープンした2000年からずっと続いている企画で、
私の思い入れが強いものの一つです。
大学としては利益を度外視した企画とはいえ、
毎年負担をかけ申し訳なく思っていました。

第1回は1階の客席も半分くらいしか埋まらず寂しいものでした。
少しづつ内容も充実し、その知名度も増してきたとはいえ
2階席までお客様が入ることは無かったのです。
ところが今年は2階席もほぼ完売と言う情報が入ってきました。
確かに今年は、常連の大谷高等学校が優秀賞、
地元京都の洛星高等学校が最優秀賞に選ばれたということもあったでしょう。
アニメブームに乗ってチラシのデザインを学生から公募したこともあったでしょう。
しかし、根本的にはスタッフが若返ったことが大きかったと思います。
おじさんが頭で考えたことを実感として取り組んでくれた結果なのです。

客席の熱気は大変なもので、私は夢を見ているようでした。
舞台も春秋座の舞台機構を存分に使い充実していましたが、
私は今ひとつ若い人たちが笑っている内容について行けず、 挫折感を味わっていました。
でもこれは世代間のギャップで仕方の無いことと思いました。
これからは若い人たちが「演じる高校生」を大いに盛り上げていって欲しいものです。



2月3日は節分。今年もあちこちで「福は内!鬼は外!」の声が聞こえてきます。
我が家でも長い間この習慣を何も考えずに実行していました。
しかし今年になって、これはどこかトランプさんの
「自国第1」を叫ぶ掛け声に似ていると思うようになりました。
「我らが幸せなら他はどうでもいい」と言っているように思えたのです。
もちろん、そんなことは無いでしょうが、
人は誰も幸せと不幸の両方に出会うものです。
そのどちらに出会ってもめげずにそれを乗り越えていくように
前向きに努力していくことが必要なのです。

パラリンピックの選手達が前向きに人生を見つめて
挑戦されていることに 感動を覚えない人はいないでしょう。
幸福も不幸もともに訪れておかしくない現実に
一生懸命対応していくことこそ大切なような気が致します。

 「富める人も、貧しい人も
お互いに尊敬しあう世の中になって 争うことがなくなるといいな」

と思う反面、そうなったら優勝も昇進も無くなってしまうぞ!
と慌てふためく自分。
結局人間って我欲が強い生き物なんですね。
誰も美味しいものを食べ、美しいものを着て、快適な家に住みたいのですから。
適当に。程ほどに。中庸に。平凡にと思うなんて、私も年を取ったものですねえ!!

(音楽・演劇プロデューサー   橘市郎)

↑このページのトップヘ