一瞬の静寂

音楽・演劇プロデューサー・橘市郎のブログ。日々思ったことを綴っています。 東宝(株)と契約し、1973年にプロデユーサーに。1981年独立後は、企画制作会社アンクルの代表をつとめ、中野サンプラザからの委嘱で「ロック・ミュージカルハムレット」「原宿物語」「イダマンテ」を、会社解散後は「ファンタステイックス」「ブルーストッキング レデイース」などのミュージカルを制作。 2001年京都芸術劇場の初代企画運営室長。

カテゴリ: プロデューサーより

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今月25()には、
東京の京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパスで
エンターテインメントの殿堂ー日劇ーそれぞれの物語
というイヴェントが開催されます。

私が案内役を務め、
あの真島茂樹さんをゲストとしてお招きしてのトークショーです。
懐かしい話を、貴重な資料を紹介しながら語り合います。
どうぞお気軽にお出かけください。
まだ少し席があるようです。

お問い合わせは公益財団法人日本文化藝術財団
℡03-5269-0037まで。

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(達人の館 代表 橘市郎)

2月18日に、やっと転居しました。
電話、パソコン、テレビなどの
システムが進化したのはいいのですが、
余りにも複雑になり、頭がパニックを起こしています。
以前であれば電源を入れるだけで済んだものが
専門家を呼んで助けてもらわないと
全てが機能しないのですから情けなくなってしまいます。

不要物を廃棄したい場合、東京では燃えないごみと、
燃えるごみを分別するだけで済んだものが、
京都では物によって
「あっちへ行ってください、こっちへ行ってください」
と言われるうちに、全て引っ越し先へ
持って行くことになってしまいました。
面積が広くなった分、楽に収まると思っていた荷物が、
まだダンボールの箱に入ったまま部屋を占領しています。

断処理をして荷物を減らせば良かったのですが、
いちいち中身を確認する時間がなく、
東京から来た時以来の荷物を、
そのまま引越し先に運ぶなんて愚かなことをしてしまいました。

引越しのプロにお任せしたと言っても、
部屋の形態が違ったり、意外に収納庫が狭かったりで
スムーズな指示が出来なかったのが悔やまれます。
しかも、別のお宅の引越しとかち合い、
エレベーターが思うように使えなかったのも
引越し屋さんには気の毒でした。
東京から手伝いに来てくれた長女のお陰で、
パソコンと電話とテレビが
使えるようになったのがせめてもの救いでした。

3月3日は「川越塔子リサイタル」の前売り開始日と
「魔笛」のオーディションが重なりますので、
目を覚まさなければいけません。

それに3月25日には東京で真島茂樹さんと
『エンターテインメントの殿堂日劇」-それぞれの物語』
というイベントを行います。
詳しくは日本文化藝術財団のホームページをごらんください。
とりあえずお知らせしておきます。

来週からは通常のペースに戻ると思いますので
よろしくお願いいたします。

(達人の館 代表 橘市郎)

今月の18日に、達人の館も自宅も引越しをいたします。
そのため来週のブログはお休みさせていただきます。
今日は3月3日に行われるオーディションと
2月12日のサロン・ライヴの告知のみで
味気ないのですがお許しください。

今年の春秋座オペラは、
9月23(土)、24日(日)に行われますが、
演目はモーツァルトの「魔笛」です。
このオーディションが
3月3日(土)午前10時から春秋座で行われます。
毎年、その結果で主役の座を獲得される方がいて
一流の歌手と競演するパターンが注目されています。
隠れた逸材を見つけ、チャンスを与えると言う
オーディション本来の目的が果たされています。
どうぞ奮ってご参加ください。

詳しいことは「ミラマーレ・オペラ」のホームページ
開いていただくと載っております。

魔笛には多くの魅力的な役があり、
採用される確率も高いと思います。
私も審査員の一人として、
多くの方たちの参加を楽しみにしております。


もうひとつのお知らせは、2月12日に行われる、
ヴェルディ・サロン・ライヴです。
この日は坂口航大さんのピアノ演奏ですが、
何とオーボエ、クラリネット、
ファゴット、ホルンの演奏者が加わり、
モーツァルトの五重奏曲変ホ長調K452が聴けます。

坂口さんは指揮者でもありますが、
この日はピアノでショパン、ラヴェルなどの作品を弾いてくれます。
どうぞ、おいしいコーヒーとケーキを召し上がりがてらお出かけください。

2月20日以降にブログを再開しますので、
また覗いていただければ幸いです。

(達人の館 代表 橘市郎)

『江藤ゆう子 昭和を歌う―総集編―』で
お世話になったプランツ・コーポレーションの
会長、武部宏さんに「カントリー・ウエスタン」の
コンサートについてメールでご相談したところ、
すぐお電話をいただきました。
「ジャンバラヤ」「ローハイド」「テネシー・ワルツ」
「ローズ・ガーデン」「ジャニー・ギター」「OK牧場の決闘」
「愛しのクレメンタイン」「帰らざる河」など
懐かしい曲をいっぱい演奏するので、
その年代に詳しい武部さんにご相談したのです。

「興行的にどうですかねえ?」などと話しているうちに、
「ところで、橘さんは昭和の歌で
ベスト5をあげるとしたら何を選びますか?」と訊かれました。
突然だったので「ひばりさんの歌なら『愛燦燦』、
石川さゆりだったら『津軽海峡冬景色』、
五木ひろしだったら『夜空』、、、、、。待ってください。
ただ5曲と言われても難しいですよ。時代やジャンルも違うし」
などと話しているうちに
「どうでしょう。私がやっている『武部宏の日曜とーく』と
言う番組に出てくれませんか?」と誘われました。

この番組は20年以上続いている名物番組なのです。
「光栄ですがいつでしょう?」と訊くと
「今度の日曜日29日、午前6時50分に
KBSラジオのスタジオに来てください」とのこと。
訊かれたことに答えればいいとはいうものの、
余りの速さに驚きました。
でも、放送の世界はこういうものかもしれませんね。
「また、直前に連絡しますのでよろしく」と言って
武部さんは電話を切られました。
80
歳を超えていられるのに、何という活舌!
今でも自転車で通勤されているそうですが、
恐るべきパワーを感じました。

と言うわけで29日(日)午前7時からの
『武部宏の日曜とーく』に出演いたします。
朝早くて大変だとは思いますが、ぜひ訊いてやってください。
内容は武部さんのみが知っています。
私もどういう展開になるのか全くわかりません。
出たとこ勝負といったところ。
後で感想をいただければうれしいです。

(達人の館 代表 橘市郎)

17日、18日、春秋座オペラ「カルメン」が無事終了いたしました。
両日ともほぼ満員の状態で7回目の公演で
1100人を動員することが出来ました。
お陰さまで、出来に関しても概ねのお客様に
ご好評をいただいております。

今回は演出の三浦安浩さんと舞台美術の柴田隆弘さんが
歌舞伎小屋の機構をどう生かそうかと、
大分前から打ち合わせをしていただいた成果が目立ちました。
立体的な舞台装置が回り舞台によって変化していく演出は
稲葉直人さんの照明の力もあって、
春秋座だからこそ可能な迫力あるものでした。

指揮の牧村邦彦さんが9人のオーケストラを特訓してくださり、
エレクトーンとのコラボを見事にまとめてくれたのも大きな成果でした。
まるでフルオーケストラのようなサウンドは
指揮者の技量のお陰と言っても過言ではありません。

出演者も、初日のカルメンを歌ってくれた
藤井泰子さんは、小柄ながら、女優経験を生かした説得力ある歌と
演技で観客の涙を誘ってくれました。
日目の並河寿美さんは、これぞオペラのカルメンという
ひとつの型を見せ付けてくれました。

ドン・ホセの谷口耕平さんはこれが本格的なデビューでしたが、
将来性を感じさせる声で、ひた向きな演技が光りました。
これに対し日目の角田和弘さんは、さすがベテランという感じで、
「花の歌」や終幕の重唱を聴かせてくれました。
カルメンを刺した直後の絶叫は今でも耳に残っています。

エスカミーリョの折江忠道さんほ圧倒的な声量と存在感で
オペラのクオリテイーを高めてくれました。
一方の鶴川勝也さんは、粋でスマートなイメージどおりの闘牛士。

ミカエラの和田しほりさんは声の質が純な役にぴったりで
カルメンとの対比が鮮明。
柴田紗貴子さんは声量豊かなミカエラで
角田さんのドン・ホセとのバランスが絶妙でした。

ほかの役の方もレベルが高く、
誰一人として弱いキャストがいなかったことも、
作品全体を支えてくれたと思います。
コーラスにいたってはこの人数で良くぞ盛り上げてくれたと感激しました。
ひまわり児童合唱団と合わせて果たしてくれた
群衆シーンの迫力は忘れられません。

ともすれば事故も起こりかねない舞台を
安全に進行させてくれた
舞台監督の青木一雄さんをはじめとする演出部の皆さん。
ぎりぎりの予算で効果を上げてくれた衣装の坂井田操さん。
お父さんを支えてくれた演出助手の三浦奈綾さん。
井出亮さん以下制作を担当してくれた舞台芸術研究センターの若手スタッフ。
ミラマーレ・オペラの優秀な女性スタッフ。
大勢の人たちの団結力がこのオペラを成功に導いてくれました。
そして、これらを総合的にまとめ、
引っ張ってきてくれた公演監督の松山郁雄さん、
ありがとうございました。
でも、何よりも春秋座オペラを支えてくれているのは
高額な入場料を払って、劇場に足を運んでくださったお客様です。
来年も春秋座では月に
モーツァルトの歌劇「魔笛」を上演することが決まりました。
ぜひとも来年もご来場くださいますようお願い申し上げます。

公演プロデューサーとして、改めて皆様のご協力に感謝いたします。
ありがとうございました。

(春秋座 顧問プロデューサー/達人の館 代表 橘市郎)

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