達人の館

   本物の芸をじっくりと味う、大人のためのコンサートを企画・主催しています。

カテゴリ: エッセイ

ここの所、毎日のように異常気象が続いています。
数年前までは台風一過といって、台風が南西からやってきて、
北東に抜けると、晴れやかないい天気がやって来たものです。
それがここのところの天気はどうなっているのでしょう。
雨にしても、ピンポイントのように、突然降ってきます。
それも道路が冠水するほど、激しい雨が、まるで何かが狂ったように。

私は気象に関して素人ですが、あちらこちらで、戦争をしたり、
核実験をしたり、産業廃棄物を垂れ流し状態にしている、
人間という生物に対する懲らしめのような気がしてなりません。

経済優先といって自然の摂理を大切にしない人類に、
バチが当たっているような気がしてならないのです。
人間も謙虚にならないと、とんでもない事になるという警告と受けとめ、
考え直す時かもしれませんね。


職場に毎日通う必要がなくなって、私の生活はがらり一変しました。
私が尊敬する先輩が、永年勤めていた会社を定年退職した時
「私の生活は”毎日サンデイ”となりました」と嘆いていたのを思い出し、
私も同じだと思うのです。

以前だったら、高校野球の全国大会は結果のみ知ることが多かったのですが、
今はついつい仕事を忘れて、テレビを見続けてしまいます。
これも役得というか、役毒なのかもしれません。
でも、8月12日の星稜高校と済美高校の試合は凄かったですね。
延長13回タイブレークの末、済美高校が勝ったものですが 、
星稜高校が8回までに、1対7とリードされながら、
8回に一挙8点を入れ9対7と逆転した時は、
てっきり星稜がそのまま逃げ切ると思いました。

ところが、済美は次の回、つまり9回の表に2点入れて同点。
延長13回の表、星稜がタイブレークで2点を取り、
これで、今度こそ勝負ありと思いきや、
その裏、済美は4点を挙げ、13対11と逆転してサヨナラ勝ちしたのです。
こんなドラマはなかなかありません。
私は開会式で星稜の卒業生、あの松井秀喜さんが
始球式を勤めたときもテレビを見ていました。
この試合を松井さんがどんな気持で見ていたかと思うだけで、
私の心はいっぱいになりました。
高校野球って素晴らしいですね。

(一般社団法人 達人の館    代表 橘市郎)

ちょっと日にちが経ちましたが、
8月1日は大阪市中央公会堂中集合室へ行って来ました。
知り合いの作曲家・尾上和彦さんからご招待されて
「八月の祈り」というコンサートに出席するためです。

尾上さんは版画家の故・井堂雅夫さんの仲立ちで知り合いになった方で、
かつて源氏物語に材をとった「月の影」というオペラを
春秋座で公演した仲なのです。
仕事熱心な方で今度の公演もいろいろな方たちが関わっていたようでした。
私の病気でご無沙汰していたこともあり、
夜で遠方でしたが思い切って行くことにしました。
会場は雰囲気抜群でしたが、ロビーが狭く、暑かったので結構ハードでした。
でも、コンサートが素晴らしく、感動して帰ってきました。

若き歌手たちによる「オペラアリアと名場面」には、
なんと松井るみさんも加わっていました。
彼女はグノーのオペラ「ロメオとジュリエット」より、
「私は夢に生きたい」を歌ったのですが、
聴く度にスケールアップしているのでびっくりしました。
若い人は歌えば歌うだけ良くなっていくものですね。

オラトリオ「鳥の歌」は広島の原爆を扱った力作ですが、
混声合唱、児童合唱が熱演。
題材は暗いものの迫力あるオラトリオでした。
言葉がもう少しはっきりすると、もっと説得力が出たと思います。
それにしても尾上さんは、いつも正攻法で勝負していますね。
商売抜きでいい作品創りに励んでいる作曲家に頭が下がります。



8月16日は五山の送り火の日ですが、
日本文化藝術財団主催の催物が昼間1430分からございます。
女性舞踊家、故西川千麗さんを偲ぶもので、
四条大宮にある千麗さんのかつての稽古場で開催されます。
色々な展示物が見られるほか、各種実演、講演会などが行われます。
私も彼女を偲んで、思い出を語ることになっています。
お暑いですがぜひお出かけください。

詳細は日本文化藝術財団のホームページに載っています。

なお、送り火を京都造形芸術大学の敷地で方でごらんになりたい方も、
一緒に申し込めるようになっています。
京都市内を一望できる絶好の場所なので合わせてお申し込みください。

(一般社団法人 達人の館 代表 橘市郎)

7月29日(日)のヴェルディ・サロン・ライヴは
久しぶりに、ヴァイオリンの冨家聖香さんと
ピアノの藤川怜美さんのジョイントでした。
冨家さんと藤川さんはともに
堀川高校から京都市立芸術大学に進んだ逸材で、
冨家さんは藤川さんの後輩に当たる関係でした。

実はこの2人がこのサロン・ライヴの第1回目出演者だったのです。
お二人は息がぴったりで抜群のコンビでした。
冨家さんは細身ながら感受性豊かないい音を奏でてくれるので、
以前から私は高く評価していました。
音質といい、メロディーに対するきめの細かいセンスは抜群でした。

藤川さんは冨家さんの音質に気を配りながら、
いつもしっかりと支えてくれる心使いが憎くかったです。
一方でピアノ曲のソロ演奏を沢山聴かせてくれたのも今回の収穫でした。
このコンビは、これからもいい演奏を聴かせてくれる事でしょう。
客席もいっぱいで、ご両親をはじめお二人のファンの方にも、
お礼を言わないといけませんね。


この日は、変則台風が近畿地方を襲った翌日で、
ライヴの開催が危ぶまれましたが当日はいい天気で、
何ら支障はありませんでした。
それにしても人騒がせな台風で、
東京から九州にかけて被害をもたらしたようです。
幸い、前回被害がひどかった岡山県、広島県は
それほどのことが無くて良かったです。
自然は、与えてくれる恩恵と苦しませる被害が紙一重ですね。

ギリシャやアメリカで起こっている山火事にしても、
普段は恩恵を与えてくれていた森林だったのです。
日本も温泉や美しい川に囲まれています。
マイナスとプラスが交互に訪れる実態を冷静に見つめたいものです。

(一般社団法人 達人の館 代表 橘市郎)

7月23日(月)は堀川音楽高等学校の
創立40周年記念 第45回オーケストラ定期演奏会が
京都コンサートホール(大)で行われました。
この演奏会には井上大聞さんがフォーレの
レクイエムのソリストとして登場するので、以前から楽しみにしていました。

彼は堀川高校から東京の藝大にストレートで入学した逸材ですし、
喫茶店のヴェルディ・サロン・ライヴ立ち上げの
主要メンバーだったからです。
私とおばあさまとは京都造形芸術大学の同僚で、
大聞さんの進路については随分前から
相談に乗っていたということもありました。

彼の成長ぶりは著しく、今や将来を期待される
名バリトンの一人といっていいと思います。
若いのに貫禄充分。地味なフォーレの曲が輝いていました。
後輩たちに囲まれていい演奏をしたと思います。

ソプラノのソリスト津幡泰子さんも澄んだ声をしていて好感が持てました。
大聞さんのおばあさま、お母様も誇りに思ったことでしょう。
これからは一流の歌手を目指し、
京都を代表する歌手に成長してほしいと思います。
彼の最大の目標は演技派のバリトン歌手。
特にオペラにおける活躍を、私も心から期待しています。

井上大聞さんと「蝶々夫人」のピンカートン役を勝ち得た井藤航太さんが、
いつの日か春秋座オペラで共演してくれるのが私の夢です。


この日の主役、堀川高校のオーケストラは、素晴らしいものでした。
先輩たちが何人か入って助けてくれていたというものの、主役はあくまでも高校生。
指揮者の先生の良き指導のもと、考えられないほどの名演奏でした。
特にドヴォルジャークの「新世界より」は
私が今まで聴いたこの曲の最高レヴェルのものです。

高校生がここまで演奏してくれるとは、レヴェルの高さにびっくりしました。
これには指揮をしてくれた蔵野雅彦先生のお陰もあるでしょうが、
高校生がここまでやってくれるのには、びっくりさせられました。
プロのオーケストラにぜひ聴かせたいくらいのものでした。
堀川高校の長い歴史が奇跡を産んだのでしょうか。
この日は、客席も満杯。
暑さと共に忘れられない1日になりました。

(一般社団法人達人の館 代表 橘市郎)

7月14日(土)は江藤ゆう子さんのコンサートを聴きに
京都コンサートホールのアンサンブルホールムラタ(小)に行って来ました。
ご承知の通り前回はロームシアターの中ホールでやったのですが、
今回は私と関係なく、江藤さんご自身の演出でやられたものです。
といっても昭和を歌うことには変わりないので、
大変興味をもって出かけて行きした。

演出に関わらず客観的に聴ける気軽さもあって、
ワクワクして聴かせていただきました。
結果は驚きでした。
江藤さんはまるで水を得た魚のように立派で、
歌も何も言う事が無いほど、上手になっていました。
もう私が駄目を出すような点は何もなくなっていたのです。
これが自信というものでしょうか?
最後に客席のみなさんと歌う時間が
長く感じられた以外は、構成も良かったと思います。
これで江藤さんは、もう大丈夫です。
人がどんどん成長して行くのを見る事は、うれしいものです。
江藤さんの歌はこれからは、客席で1観客として聴こうと思いました。


14日の翌日、15日(日)はヴェルディ・サロン・ライヴの本番でした。
オペラ「魔笛」がご縁で知り会った松井るみさんを中心としたライヴでしたが、
何と5人も出演してくれた豪華番でした。
松井さんにはプロデューサー的な才能もあるのです。
人をうまくまとめ、楽しい企画を考えてくれます。
松井さんは歌もうまいし、オーラのあるタレントさんですが、
教育、研究面でも将来性のある方だと思います。

今回も、バリトンの高橋純さんとの掛け合いが面白く、
ソプラノの金岡伶奈さんとのバランスも良かったです。
ピアノの辰村千花さん、早川藍香さんの息の合った連弾も特筆物。
ちなみに松井さんは17日に京都文化博物館で行われた
京都藝大、小濱妙美先生を中心とした
門下生のコンサートにも出演されていました。本当に精力的ですね。
この方はどこへ行っても光り輝いているから不思議です。

(一般社団法人  達人の館    代表  橘市郎)               

↑このページのトップヘ